こんにちは!紡ぎ屋の藤本沙紀です。
淡路島も梅雨入りし、雨の日が増えてきたこの頃です。
そんな淡路島では玉ねぎの収穫が終わり、今度は田植えが始まります。水が張られた田園はちょっと涼しげで、この時期がくると「あー、夏がくるなぁ」と感じます。
たまに吹くそよ風に優しくなでられると、水面がキラキラと波打つのですが、それがとても美しくて癒されるんです。わたしはその景色が大好きで、この時期の秘かな楽しみだったりします。
そしてもう一つ。この時期の淡路島と言えば鱧です!今回は、先日取材させていただいた沼島の鱧漁の様子をお届けしたいと思います!!
わたくし藤本、生まれて初めての夜の漁体験です。それではどうぞっ!!
【7:00 p.m.】
最終便で土生港を出発。
半年ぶりの沼島に胸が高鳴ります。
船の中から見る夕焼けがキレイでした。
沼島港へ到着。どこか懐かしく、静かな港の景色は、いつ見ても心が落ち着くんです。のんびりと夕暮れの景色を楽しみながら、お友達の漁師さんに指定された場所まで歩いて行くと…
やってんね〜!!!いつもの野郎勢ぞろいで、漁の前に腹ごしらえをしていました。笑
この日釣れたばかりのヒラメのお刺身と、たこの唐揚げ。旨くないわけがありません。沼島の食卓ではこんな風景が当たり前…贅沢の極みです!
このまま宴になるのではないかと心配し始めたころ、「っしゃあ〜、行くか!!」と重い腰をようやくあげてくれた盛漁丸の前川雄哉船長。
タオルを頭に巻き、助手で地域おこし協力隊の小野山豪さんも引き連れいざ出発です。
すっかり外は真っ暗。雄哉船長の船に乗るのは3回目ですが、夜に乗るのは初めて!ドキドキです。
あぁ、夜風が気持ち良い…
鱧漁は、「底引き網漁」といって、大きなネットで一気にすくい上げる方法が主流ですが、雄哉船長は、沼島で100人ほどいる漁師の中で数少ない「延縄(はえなわ)漁」にこだわっています。
延縄漁とは、一本の幹となる縄にたくさんの枝縄を付け、その先に針と餌を取りつけて釣りあげるという手法。要は一本釣りと同じなので、魚に傷をつけずに済むのだそうです。
でもこの延縄漁、針一本一本に餌をつける労力はもちろん、縄が絡まないように保ったりと、とにかく準備が大変なんです。そして漁中も、縄を途中で噛みちぎられていたら、残りの縄を探す作業から始めなければいけないので、リスクも高い漁なのです。
こうした努力の末に釣れたときの感動はひとしお!夜の海に銀色の光を放ち、大事に引き上げられる鱧の姿は神々しくも見えます。
おぉ〜!!デカイの釣れた!!と喜んでいたら、「大きいのは売れへんねん」と雄哉船長。
どうやら市場では、800〜1kgの鱧が一番高値で取引されるそうです。というのも鱧は、調理の際、骨切りが必須の魚。大きいモノは骨も太く、あまり喜ばれないのだとか。
手慣れた手つきで次々に鱧を引き上げる雄哉船長。あまりにも一瞬のできごとで写真を撮る間もありません。笑
あの〜…もうちょっとゆっくりやってもらえない?私にシャッターチャンスを与えてはくれませぬか!?涙
「イキっとるからはよせなあかんねん」
どうやら動きが俊敏で、ちゃっちゃと引き上げて生け簀に入れ蓋をしなければ逃げられてしまうんだそう。確かに、漁中何度も、蓋をしているはずの生け簀から鱧たちが飛び出てきていました…
こうして延縄をひたすら引き上げること2時間弱。なんと20匹ほどの鱧が釣れました!
最後は土生港まで送ってもらい、初めての鱧漁は終了。いや〜…過酷!!
実はわたし、1時間もしないうちに船酔いが始まって、めちゃめちゃグロッキーだったんです!(*_*)見よ!このブレブレの写真を!笑
まともな写真がほんとに少なかったんだから!汗
どうやら夜は足元しか明かりが無いので、日中の漁より酔いやすいんですって!勉強になりました^^
紀淡海峡と鳴門海峡の真ん中に位置し、その二つの海流の中で育つ沼島の鱧!京都の料亭でも出されているほど絶品です♡
ぜひ沼島へお越しの際は、食べてみてくださーい!
藤本が身体を張ってお届けしました♪
〜紡ぎ屋〜藤本沙紀---☆
2017年3月東京から単身、淡路島へ移住。
―小さな想いを大きな景色に―
まだ見ぬ多くのマイノリティが秘める価値や想いを
大きな景色に紡ぎ発信していくことを目的とした、
ライター業・制作活動を行っています。
自然豊かな淡路島で暮らそう
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