大阪から淡路島に移住して3年余り。ここで暮らしていると日常の何気ないひとときに海の青、山の緑、太陽の光を愛でる気持ちが自然と湧いてきます。
昔の人々はそれを歌に詠みました。その素晴らしい遺産を“資産”として今に活かそう!という取組みが始まるとのことで、ワクワクしながらキックオフセミナーへ
淡路市教育委員会主催「淡路島の魅力発信 ―和歌のまち、歴史のまちー」
淡路島をうたった和歌は万葉時代から約300首もあり、それだけで簡単に百人一首ができてしまうというから驚き!土地柄、海や舟、海人、磯、波、千鳥など、海に関する題材が多いそうです。
平安時代になると歌枕として淡路島が盛んにうたわれるように。平安貴族のあこがれの地だったんですね〜
「和歌はムズカシイ!」と思われがちですが(筆者もそうデス ^^;)、そんな印象を払拭してくれたのが女子大生による現代語訳。
たとえば、かの藤原定家が岩屋の松帆を詠んだ歌
来ぬ人を まつほの浦の ゆふなぎに
焼くや藻塩の 身もこがれつつ
これを今ドキの言葉にすると
「いつまでも来ん人を、ずーっと待っとる私は、松帆の浦の夕凪のときに焼く藻塩みたいに恋の思いに焦がれとるんや(泣)」となるそうです。
何だか肩の力が抜けませんか?
因みにこの定家の歌は歌枕の最高到達点と言われ、「あの“和歌の神”ゆかりの土地に行きた〜い!」とばかりに淡路島を訪れた安土桃山時代の歌人もいたとか。今でいうアニメの聖地巡礼!?和歌には人を呼び込む力があるんですね。
淡路市内に点在する9つの歌碑を結んで“和歌の道”としたマップがこちら(ちょっと見えづらいですが・・・)。
講演者の方々のお言葉をお借りして筆者なりに解釈しますと、「若者・よそ者」の視点を活かしながら「“点から面”のストーリー作り」をし、和歌という文化を「自分の中に感じる」しかけを「遊び心をもって」「子供のころから」提供することができれば、「守るだけの遺産」から「活かす資産」として地元にも観光客にも親しまれるスポットとなるではないか。
きっと実現できると思います!
何せ淡路島にはたくさんの“和歌の神たち”がついていますから(^^)/ SAKA