少し前になりますが秋空にすすきの穂が映える11月3日の祝日、棚田が美しい“淡路島の奥座敷”長沢で楽しいイベントがありました
かいぼりとは、池や沼の水を抜いて底に溜まった泥をさらえること。日本では農業用のため池を維持するために古くから行われてきましたが、淡路島では多くが途絶えつつあります。
しかしかいぼりをして泥を海に流すことによって海が豊かになることから、最近はその重要性が見直されてきています。
佐野の板木池のお話を聞いたり、かいぼりをテーマにしたオール淡路島ロケの映画「種まく旅人」を観た筆者は、一度この目で見てみたいと思っていました
場所は淡路市長澤の谷田(たんだ)池。
まずはスケールの大きさにビックリ、この下に2メートル程の泥が溜まっていると聞いてまたビックリ
その作業の大変さは想像するに余りあります。
こちらの地元の役員さん曰く、10日ほど前から水を抜き始めたそう。
同じ島内、洲本から見学に来られた方。
島外から参加された親子連れ。
子供たちは心配する大人たちの制止を振り切って大はしゃぎ。
こちらはフィールドワークで来られた京都大学のご一行。留学生たちも興味津々です。
獲れた鯉やフナは地域のみんなでいただくとか。とっても美味しいそうですよ!
地元のお母さんたち手作りの美味しいカレー(しいの実付き^^)をいただいた後、
兵庫県の職員さんによるかいぼりと淡路島の海についてのレクチャー。
大入り満員の大盛況♪
「28号線を走っていると海が澄んでいて綺麗だが、それは栄養不足の表れでもある」というお話を聞いて少なからずショックを受けつつ、かいぼりの結果海苔の色落ちが改善されたという報告も。映画にも描かれていたように、海の危機的状況を肌で感じている漁業者が農業者と協働でかいぼりを行っている地域もあるそうです。
長沢には紅葉が見事な東山寺や人気のカフェもあり、「かいぼり+観光」の可能性を感じた一日でした。 SAKA