昨年、東京から淡路島に移住した、北川太一郎さんがレポートする淡路島の魅力発信です
毎月2回程度更新し、淡路島各地で元気いっぱい活動している人やグループ10組を紹介
第一回目は、本人の自己紹介記事で〜す。
熱い思いが溢れ出てしまい長文になっておりますが・・・
ノーカットで掲載しますので、ゆっくりとお読みくださいませ
人物紹介
北川太一郎 38歳 東京出身 洲本市五色町在住 (淡路島2年目)
経歴
サラリーマンとして営業、マーケティングを経験したのち、2012年10月に東京から淡路島に移住。
2013年1月から有機野菜販売“あわじべじ♪”を開始。
今は有機農家さんのお手伝いをしながら、野菜を仕入れて、主に神戸で販売している。
今の淡路島についてどう思いますか?
東京から移住してきた僕の一意見ですが、淡路島はあまり仕事がありません。
でもだからこそ、自分でいろんなことを始めやすい環境だと思います。サービスが少ないからです。
実際に自分で農業を始めたり商売を始めた人もたくさんいます。
そういった人たち同士は商売敵というよりは一緒に淡路島を盛り上げる仲間という意識があるので、
所属は会社などではなく、“淡路島”という意識が強いです。
収入を確保するのは難しいですけど、地域や仲間同士での助け合いが多いので、
物々交換などで支出を減らすことができるのも魅力だと思います。お金を使わずに楽しめます!
そんな中でも今の淡路島は面白い時期だと思います。
僕も含めていろんな人が島外から移住してきて、その移住者ともともとの地元の人たちが繋がり始めている。そのつながりから面白いことが少しずつ始まっています!
淡路島に移住した理由は、海がきれいなこと、広大な畑があること、
そして来島したときに人と繋がり始めたことです(笑)。
それまで淡路島については正直あまり知らなかったんですけど、住んで時間が経つにつれて
どんどん好きになってます!
農業や漁業が盛んなところ、人がいいところ、のんびりしているところ、淡路弁。
ただ、自分が盛り上げたいと思っている有機農業はまだまだ普及していません。
手間がかかるため生活していくための収入を確保するのが難しく、収穫量も安定しません。
そして特に収穫した野菜の販売先を確保することが難しいです。
もっともっと有機農業が盛んになれば、販売先も見つけやすくなると思うので、
僕も積極的にお手伝いしていきたいと思ってます。
そして移住希望者はたくさんいて、空き家もたくさんありますが、そこのマッチングがなかなかうまくいかないのが現状です。
空き家を持っている家主さんは全く知らない人に貸すことに抵抗があります。
どんな人かも分からないので、近隣の人へ迷惑をかけないかなど、心配がたくさんあると思うのでうなずけます。ここをスムーズにすれば、もっともっといろんな人が増えて、淡路島人口の減少を止め、若い人が増えて島全体が元気になると思います。
どんな島にしていきたいか
挙げるときりがないのですが(笑)、
まずは今の食料生産力を下げたくない、できればもっと食料自給率を上げたいです。
もともと天皇の食材を生産していた“御食国”でもあり、気候、土地は豊かなので、それをもっと生かしていきたいです。
できれば安全で栄養がある有機野菜をたくさん作る島にしたいです。
淡路島で食べ物の生産を増やして、日本全体でも食糧生産をふやすきっかけになればうれしいです。
あと、淡路島以外の地域も同じだと思うんですけど、大手スーパーや飲食店が増えてきて、地元の商店街やそのほかの個人店がどんどん減ってます。
そういった個性がある個人のお店が増やして街の活気を戻したいです。
そしてもっと若者が住みたいと思うような、楽しい島にしたいです。
といっても、都会と同じような楽しみではなく、自然を活かした楽しいことを増やしていきたいです。
淡路島は自然が豊富です。これ以上の便利は望みません(笑)。
上記のためにどんなことをしているか?
有機野菜の生産者のお手伝いを少しでもできればと思い、有機野菜の販売をしています。
その中でもただ仕入れてお客さんに渡す、これだけではなかなか有機野菜の価値がなかなか伝わりません。
なので、農家さんのお手伝いをしながら、その合間で野菜販売をしています。
自分の畑じゃなくても、野菜を育てる苦労は分かるので、そんなところも伝えていきたいです。
そしていつか宿を作りたいと思っています。
まずは淡路島に遊びに来て、島の魅力を伝えたうえで、遊びに来る人、移り住んでくる人を増やせればと思っています。
現状の地域(拠点周辺)について(過疎化している、自然を生かしてないなど良い点と悪い点)
僕が住んでいる五色町の鮎原という地域は市街地から離れた西側に位置します。
淡路島の中でも特に人口がどんどん減っており、飲食店もほとんどありません。休耕田も増えています。
しかし、棚田がありのんびりしていて、地元の面白いお祭りなどもありとてもいいところだと思っているので、良い点はそのままにしてもっと多くの人、特に若い人に来てほしいです。
そして近くに山はたくさんあるのですが、山の守りをする人がいなくなって、森のバランスが崩れてきてます。その影響で猪の食べ物がなくなり、郷まで降りてきて畑を荒らす被害が増えてます。
どんなことで地域活性化を図っているか
僕は移住者でまだ2年目なので、地域活性化というよりもまずは地元の人とのコミュニケーションを大事にしようと心掛けています。その中で地域のことも話して、地元の人と一緒にこの地域を盛り上げていきたいと思ってます。
今はこの地域で有機農業を頑張っている農家さんでお手伝いをしています。お手伝いをしながら、畑作業をしながら地域のことや農業のことを色々と話すので、農業も手伝いながら、地元の人とも交流が深まるので理想の職場です(笑)。
そして長期的な取り組みになると思いますが、山の整備もしていきたいと思います。
そのためにまず猪や鹿などの獣害を減らすために島内の若い人たちで狩猟免許を最近取りました。
でもそういった猪や鹿を獲っただけでは根本的な解決にはつながりません。
狩猟をすることで森と関わり、自然の恩恵を受けながら山の管理なども学んで、動物が住みやすい山にしていきたいと思います。
今後の展望
今やっている有機野菜の販売を続けて淡路島の魅力である、“食”を伝えていきたいです。
そしてゆくゆくはゲストハウスを始めたいです。淡路島の野菜を食べた人に実際に淡路島に来てもらい、島の楽しさや野菜作りの面白さを伝えて、最終的には淡路島で農業をする若者を増やせたらと思います。
また、面白い人がいっぱいいるのでそんな人たちと一緒に、自然を活かした楽しいイベントを立ち上げたいです。若い人だけでもない、家族連れや、年配の人も楽しめる地元のお祭りのようなものをさらにふやしていきたいと思います。
そうして将来、子供の世代に「一時期人口も減って山のバランスも崩れていたけど、それをみんなで良くして今の淡路島があるんだよ!」と言えるようにしたいです。
『あわじべじ♪』
https://www.facebook.com/Awajibege