2013年07月03日

農村部では少子高齢化というけれど・・・

洲本市に興味深い集落があります。
それは、農村である地元35世帯に対して、20世帯もの若い新住民が居を構えている地域。
洲本市上内膳にある大森谷という集落。
新旧住民の交流や、家族ぐるみで参加できるイベントをしたり、貸し農園もあるということ。

大森谷里山整備委員会の小森さんを訪ねてみました。

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シニア世代の遊び場にしたいという想いで始めたという里山整備事業。

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周りには見事な棚田の風景が!
棚田は淡路市の集落特有だという認識を持っていた私・・・
洲本市にも、こんな素晴らしい棚田を守っている地域があったんです!!

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旧世帯の内31世帯は、農業を営んでいますが、殆ど兼業農家。
棚田では専業にできるだけの収益はあがりません。
当然、農業の担い手不足や、野生動物による農作物被害も深刻です。

この遊び場も30年前は棚田でしたが、耕作放棄で森と化してしまい、
イノシシの棲家になり困っていた場所です。
小森さんを中心に7〜8名の同世代メンバーが、地域を守るために切り開きました。

約2ヘクタールもの森を2年かけて、こんな広場に・・・

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シンボルツリーとして残した木が、有難いことに木陰を作ってくれました。
太い切り株は、椅子として活用しています。
新住民との交流でバーベキューをしたところ、60人を超える家族連れで賑わったそうです。

地域の人にもっと楽しんでもらおうと石窯や炭焼き窯も作りました。

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こんな大変な作業を「自分たちの遊び場」という感覚で楽しんでいると優しく笑う…
そんなメンバーが7〜8名もいるのだから、何と頼もしいことでしょう!

この里山は淡路富士とも呼ばれる「先山(せんざん)」の裾野に位置していて
広場からは、中心市街地と海が見えます。

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旧世帯は田んぼの付近に点在し、ご近所同士が近距離にあります。

つまり、顔の見える集落って感じかな?!

なだらかな棚田を下ったところに、新住民の宅地が集まっています。
20〜30才代の世帯が殆どで、1家庭の子どもの数が3人という家が多いというから驚きです。

新住民への貸し農園は、宅地の直ぐそばにあり、夏野菜が植わっていました。

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小学校の下校時刻には、地域住民が防犯グループとして見守ってくれます。

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棚田という農村部を持ちながらも、幼稚園・小学校が近く、
大型スパーがある市街地や高速道路のインターチェンジも車で10分圏内。
集落自体がこじんまりと纏まっていて、人の温かさが伝わってくる大森谷地域。

最近、不審者による事件が報じられることが多く、子育てする環境が悪化しています。
田舎の財産である「顔の見える集落」を守っていきたいものですわーい(嬉しい顔)






posted by awajigurashi at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 淡路の風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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